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コラム 一覧

2026.09.07

塗料の中で、溶剤は最後に消えてしまう? ~塗った後には残らないのに、仕上がりを左右する「溶剤」の役割~

私たちの身の回りには、自動車、家電、建物、橋、工場設備など、さまざまな「塗装されたもの」があります。

そんな塗料の中には、樹脂や顔料、添加剤などとともに、「溶剤」が使われているものがあります。

ところが、この溶剤。実は塗装した後、乾燥する過程でその多くが蒸発していきます。

「最後になくなってしまうなら、溶剤は単に塗料を薄めるためのものでは?」と思われるかもしれませんが実際には、塗料がきれいな塗膜になるまでの過程で、溶剤は非常に重要な役割を担っています。

 

そもそも塗料は何でできている?

塗料の種類によって異なりますが、一般的な溶剤系塗料は、大きく次のような材料から構成されています。

 ① 樹脂

  塗膜の骨格となる成分です。塗装したものを保護したり、塗膜を素材に密着させたりする役割があります。

 ② 顔料

  色を付けたり、下地を隠したりする役割があります。防錆などの機能を持つものもあります。

 ③ 添加剤

  塗料の流れ方、泡立ち、分散性などを調整するために少量使用されます。

 ④ 溶剤

  樹脂などを溶かし、塗料の粘度や流動性を調整して「塗りやすい状態」にする役割を担います。

つまり溶剤は、塗料そのものの性能だけではなく、「どう塗るか」「どう乾かすか」を支える存在ともいえます。

 

「早く乾く溶剤=良い溶剤」ではない?

塗装する側からすると、「早く乾いた方が生産性も上がるし、良いのでは?」と思うかもしれません。

ところが、必ずしもそうではありません。

溶剤の蒸発が速すぎると、塗料が十分に流れて表面が平らになる前に固まり始め、レベリング不足などによって仕上がりが悪くなることがあります。また、条件によっては白化などの塗装不良につながる場合もあります。

反対に、溶剤の蒸発が遅すぎると、塗料が流れすぎて「タレ」が発生したり、乾燥に時間がかかったりすることがあります。

つまり、速すぎてもダメ。遅すぎてもダメ。この絶妙なバランスが、きれいな塗膜を作るポイントです。

 

夏と冬でも、溶剤の選び方が変わる?

同じ塗料でも気温などの塗装環境によって乾燥条件が変化します。

一般的に気温が高くなると溶剤は蒸発しやすくなります。

そのため夏場などでは、蒸発速度の速い溶剤だけでは乾燥が進みすぎる場合があり、比較的ゆっくり蒸発する溶剤を組み合わせて蒸発速度を調整することがあります。

反対に気温の低い環境では溶剤が蒸発しにくくなり、乾燥に時間がかかる場合があります。

塗料メーカー様では、こうした塗装環境、塗装方法、樹脂との相性、必要な乾燥時間などを考慮しながら、複数の溶剤を組み合わせています。

塗料は、季節や使用環境まで考えて設計されているのです。

 

最後には消えてしまう。でも、仕上がりを左右する。

塗装が終わり、きれいな塗膜が完成したとき、溶剤の多くはすでに蒸発しています。

完成した製品だけを見れば、溶剤が活躍したことはほとんど分かりません。

しかし、その塗膜ができるまでには、

樹脂を溶かす。

塗りやすい粘度にする。

塗料をきれいに流す。

そして、適切な速度で蒸発する。

という溶剤の仕事があります。

「最後には消えてしまうけれど、きれいな塗膜を作るためには欠かせない。」

そんな“縁の下の力持ち”が、塗料に使われる溶剤なのです。

 

阪和興業では各種溶剤を取り扱っています

阪和興業では、各種塗料・コーティング用途・インキなどに使用される溶剤を国外から幅広く取り扱っております。

<主な取扱溶剤>

 ・グリコール系溶剤

  MEG、DEG、TEG、PG、DPG、PEG など

 ・グリコールエーテル系溶剤

  BGE、BDGE、BGA、BDGA、EDGE、MDGE、IPGE、DpNB など

 ・高沸点溶剤

  高沸点溶剤100/150/300 など

 ・その他溶剤類

  アセトン、MIBK、DMSO、THFなど

 

溶剤の新規調達、海外品への切り替え、BCPを目的とした複数購買、コストダウンなどをご検討の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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2026.08.27

ノニルフェノールとは? ~樹脂・界面活性剤を支える化学品原料~

1.ノニルフェノールとは?

ノニルフェノール(Nonylphenol、NP)は、フェノールに炭素数9のノニル基が結合した有機化合物です。

工業的には、フェノールとノネンを反応させて製造されます。優れた反応性と油溶性を持ち、主に次の用途で使用されています。

 ・界面活性剤の原料

 ・フェノール樹脂・エポキシ樹脂関連

 ・ゴム・プラスチック用酸化防止剤の原料

 ・印刷インキ、塗料、接着剤

 ・潤滑油・燃料添加剤の原料

特に、ノニルフェノールエトキシレート(NPE)など、各種誘導品を製造するための基礎原料として利用されています。

 

2.ノニルフェノールの特徴と注意点

NPは、フェノール性水酸基による高い反応性と、ノニル基による油溶性を併せ持っています。

このため、樹脂の耐水性や柔軟性の向上、界面活性剤への乳化性・洗浄性の付与などに役立ちます。

一方、皮膚や眼への刺激性があり、水生環境にも影響を及ぼす可能性があります。取り扱い時には、保護手袋、保護眼鏡などを着用し、排水や土壌への流出を防止する必要があります。

日本では化管法の第一種指定化学物質に該当します。NPから製造されるNPEについても国内外で規制が進んでいるため、使用用途、輸出先、排水処理方法などの確認が重要です。

 

3.FUCC社製ノニルフェノールと阪和興業の取り組み

阪和興業では、台湾の化学メーカーであるFormosan Union Chemical Corporation(FUCC社)が製造するノニルフェノール(NP)を取り扱っています。

FUCC社は、アルキルベンゼン、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、水素化石油樹脂などを製造する化学メーカーです。

同社のノニルフェノールは、ノネンとフェノールの連続アルキル化反応によって製造され、界面活性剤やゴム・プラスチック用酸化防止剤などの原料として幅広く使用されています。

FUCC社の強みは、業界でも数少ないノネンの長期契約を締結している点にあります。

これにより、原料需給が逼迫した際にも、安定した原料調達と製品供給が可能です。さらに、台湾と中国の両地域に生産拠点を有しており、複数拠点を活用した安定的な生産・供給体制を構築しています。

阪和興業は、国内メーカーの事業撤退に伴い、以降FUCC社との緊密な連携のもと、従来のお客様への供給を途切れさせることなく、安定した販売を継続しています。

また、ドラム品やISOタンクコンテナなど、お客様の使用量やニーズに応じた供給形態を提案しています。

FUCC社製ノニルフェノールの新規採用、既存製品からの切り替え、複数購買先確保をご検討の際は、阪和興業・化学品部までお気軽にお問い合わせください。

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2026.07.31

硫化剤とは? ~過酷な加工条件を支える極圧添加剤~

 

潤滑油や金属加工油には、用途に応じてさまざまな添加剤が配合されています。その中でも、高荷重・高温環境で優れた性能を発揮するのが硫化剤(Sulfurized Additives)です。硫化剤は、切削油や圧延油、プレス油、ギアオイルなどに配合され、工具や機械部品の摩耗・焼付きを防ぐ極圧(EP:Extreme Pressure)添加剤として幅広く使用されています。

 

硫化剤の役割

高荷重・高温条件では、潤滑油の油膜だけでは金属表面を十分に保護できない場合があります。硫化剤は、このような条件下で金属表面に保護膜を形成し、摩耗や焼付きを抑制します。その結果、次のような効果が期待できます。

・摩耗・焼付きの防止

・工具寿命の延長

・加工面品質の向上

・高荷重加工時の潤滑性能向上

 

硫化剤の種類

硫化剤は原料によって特徴が異なります。

硫化オレフィンは、高い活性硫黄を有し、優れた極圧性能を発揮するため、高荷重加工に適しています。

硫化脂肪酸エステルは、極圧性能と潤滑性のバランスに優れ、切削油やプレス油など幅広い用途で使用されています。

 

硫化ラードは、天然油脂由来の優れた潤滑性を持ち、加工面品質の向上や摩擦低減に効果を発揮します。

 

Active Sulfur(活性硫黄)とは?

硫化剤の性能を左右する重要な指標の一つがActive Sulfur(活性硫黄)です。

一般的に、

活性硫黄が多い:極圧性能・耐焼付き性に優れる 活性硫黄が少ない:潤滑性とのバランスに優れ、非鉄金属への影響を抑えやすい

という特長があり、加工条件や被削材に応じて適切な製品を選定することが重要です。

 

阪和興業が取り扱うMIQI社の硫化剤

阪和興業では、中国の潤滑油添加剤メーカー Guangzhou Miqi Chemical Co., Ltd.(MIQI社) の硫化剤を取り扱っています。

MIQI社では、硫黄含有量や原料の異なる5製品をラインアップしており、用途や要求性能に応じた製品選定が可能です。

製品名 Total Sulfur Active Sulfur Sulfurized Olefin S40 40% 38% Sulfurized Fatty Acid Ester S17 17% 7% Sulfurized Fatty Acid Ester S15 15% 5% Sulfurized Lard HS11 11% 0~1% Sulfurized Lard HS17 17% 5%

※用途ごとの適性については、製品一覧をご参照ください。

 

おわりに

 

硫化剤は、金属加工油や工業用潤滑油の性能を支える重要な添加剤です。阪和興業では、MIQI社の硫化剤を取り扱っており、お客様の用途や加工条件に応じた製品をご提案しています。

 

 

潤滑油とは?

2026.02.27

潤滑油とは?

潤滑の起源は古代文明

潤滑の最古の例は【古代エジプト】に見られ、紀元前2400年頃ピラミッド建設時、巨大な石材を運ぶ木製のそり水や植物油を注いで

摩擦を減らしていたことが、壁画(レリーフ)から確認されています。

動物脂(獣脂)・植物油(オリーブ油など)車輪、戦車、簡単な軸受の潤滑に使用されていたとのことです。

 

 

 

 

潤滑油は単に「滑らせる油」ではなく、次の機能を同時に担います!

潤滑・減摩作用:摩擦・摩耗を低減し、機械の寿命を延ばす。動力損失を抑制。

密封作用:すき間を油膜で埋め、ガス・水・異物の侵入を防止。

冷却作用:摩擦や燃焼で発生した熱を運び去り、過熱を防止。

清浄・分散作用:スラッジ・すす・劣化生成物を洗浄・分散し、沈積を防止。

防錆・防食作用:金属表面を油膜で覆い、水分・酸による腐食や錆を防ぐ。

動力伝達作用:油圧装置などで力を伝達する媒体として機能。

絶縁作用:電気を通しにくい性質を利用し、電気絶縁油として使用。

 

阪和興業の取り組み

阪和興業では、【安全性が高く効率のいい潤滑油】が世の中に生み出されるよう、創意工夫をもって新規製品を探し続け、新しい付加価値を生み出すご提案を実施しています。

 

今後の展望

時代のニーズに添い、よりよい潤滑油を世の中に生み出すお手伝いをする阪和興業でありつづけるため、国内外のメーカー様・需要家様と深く関係を築き

潤滑油というマーケットに対し積極的なアプローチを継続していきます。

2026.01.30

植物由来で高機能なひまし油がサステナブル原料として注目!!

ひまし油(Castor Oil)は、トウゴマの種子から得られる植物由来の油で、工業用途からパーソナルケアまで幅広い分野で利用されている特殊な植物油です。

最大の特徴は、含有脂肪酸の約85〜95%を占めるリシノール酸(ricinoleic acid)というユニークな構造をもつ脂肪酸にあります。

このリシノール酸は12位にヒドロキシ基(–OH)を持ち、一般的な植物油には見られない高い極性と反応性を示すため、化学変性や誘導体の製造に非常に適した原料とされています。

 

製造は、トウゴマの種子を圧搾することで得られる粗油を精製・脱ガム・濾過する工程を経て行われ、用途に応じてさまざまなグレードが生産されています。

たとえば、FSG(First Special Grade)やPP(Pale Pressed)などは、粘度・色調・酸価などが規格化され、安定した品質が求められる分野で使われます。

ひまし油は、その高い粘性、潤滑性、乳化性、そして化学反応性を活かし、化粧品、界面活性剤、潤滑油、ポリウレタン樹脂、バイオプラスチック、コーティング剤、ナイロン11など、多様な工業製品の原料として重要な位置を占めています。

 

また、再生可能で生分解性にも優れていることから、環境配慮型の原料としても注目されています。

ひまし油の元となる 種子は 毎年 世界で約 200万トン以上生産されており、その 最大の生産国はインドで世界シェアの約8割を占め、種子から 搾油されるひまし油においては世界の輸出量の約 95%をインド経由の輸出が占めています。

 

インドにおける主産地はパキスタンと国境を接するラジャスタン州とその南のグジャラート州で 約 8 割 以上を占め 、各農家は毎年のモンス ーンの降雨量や落花生など他の作物の市場価格と比較した上で作付け量を決定します 。 

作付けはモンスーンが到着した後 8 月から 9 月にかけて行われ、収穫は 早くて 12 月後半から 翌年4月にかけて行われます。

 

阪和興業の取り組み

阪和興業ではインド事務所と協力して現地のひまし種子搾油業者・ひまし油誘導品製造者から直接製品を仕入れて販売を行っています。

 

今後の展望

幅広い製品ラインアップで、お客様の多様なニーズにお応えできる体制を構築してまいります。

オレオケミカル全般に関するご相談や製品選定のサポートも承っております。

 

詳細は阪和興業株式会社・化学品部までお気軽にお問い合わせください。

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ひまし油商品紹介ページ

2025.12.22

グループIIIベースオイルの最新動向と阪和興業の供給体制

2025年も終盤を迎え、潤滑油業界では高性能化の流れが加速しています。その中で、グループIIIベースオイルは低硫黄・高粘度指数を特徴とし、

エンジンオイルや高性能潤滑油の主要原料として需要が拡大しています。

 

ベースオイルの分類と特徴

ベースオイルはAPI分類で主に グループI・II・III に分けられます。

 

グループI:溶剤精製で製造。硫黄含有量が高く、粘度指数は80~105程度。コストは低いが、酸化安定性や低温特性は劣るため、主に工業用潤滑油やグリースに使用。

グループII:水素化精製で製造。硫黄含有量が低く、粘度指数は90~120。酸化安定性が向上し、自動車用潤滑油にも広く採用。

グループIII:高度水素化分解+水素化精製で製造。硫黄含有量は極めて低く、粘度指数は120以上。低温流動性・酸化安定性に優れ、省燃費規格対応の高性能オイルに最適。

 

阪和興業の取り組み

阪和興業では、横浜に自社グループIIIタンクを構え、安定した在庫管理と迅速な国内供給体制を整えています。これにより、輸入リードタイムの短縮と安定供給を実現し、

国内のお客様に競争力ある価格とサービスを提供しています。さらに、再生ベースオイルやバイオベースオイルの提案も強化し、環境対応ニーズにもお応えします。

 

今後の展望

2026年に向けて、グループIIIの需要はさらに拡大が見込まれます。加えて、阪和興業ではグループIIベースオイルの在庫販売も検討中です。

幅広い製品ラインアップで、お客様の多様なニーズにお応えできる体制を構築してまいります。

 

ベースオイルに関するご相談や製品選定のサポートも承っております。

詳細は阪和興業株式会社・化学品部までお気軽にお問い合わせください。

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ベースオイル商品紹介ページ

生物発酵法で作るドデカン二酸

2025.12.16

生物発酵法で作るドデカン二酸

 

 

 

 

 

 

 

1年前にセバシン酸の記事を記載しましたが、今回はドデカン二酸についてです。

ドデカン二酸は二塩基酸の一種で、炭素数12個からなる長鎖二塩基酸で、セバシン酸と同じく生物発酵法でCATHAYは製造しています。

 

生物発酵法

①ノルマルパラフィンを微生物(菌)が食べます。

②その菌から排出される酸を分溜工程を経て、DC10からDC18までの異なる炭素数の二塩基酸の製造を可能としています。

また製造工程では、生物が活発に動けるよう常温常圧になっています。

常温常圧であるために化石燃料の燃焼が抑えられることで環境負荷への貢献も期待できます。

食品ではよく聞く”発酵”という技術。化学の分野でも活かすことができることは驚きです。

 

CATHAYは、中国内に3か所工場を構え、年間約10万トンという世界最大の二塩基酸生産能力を誇ります。こうした大規模な生産体制に加え、今後もさらなる増産を計画しており、グローバル市場での安定供給とシェア拡大に積極的に取り組んでいます。

弊社とCATHAY社は10年以上にわたるお付き合いの中で、現在はセバシン酸およびドデカン二酸を中心に国内各所に在庫拠点を設けながら販売しております。

特に最近はBCP(事業継続計画)の観点から、代替品や2社購買を検討する国内企業も多く、問い合わせの数が大幅に増えてきております。

今後さらなる市場のニーズに応え取り扱い量を倍増させていくために、国内在庫拠点の拡充を図っています。

環境に配慮した、そして供給力のあるCATHAY品二塩基酸で市場をリードしていきます。

2025.10.07

SAP樹脂とは?

1. SAP樹脂とは?

SAP樹脂(Super Absorbent Polymer/高吸水性樹脂)とは、水分を大量に吸収・保持することができる高分子化合物の総称です。

主にポリアクリル酸ナトリウムなどの架橋高分子から構成されており、水分を吸収するとゲル状に変化し、液体を閉じ込める性質を持ちます。

この特性により、SAP樹脂は紙おむつや生理用品、携帯トイレ、保冷剤など、液体の保持が求められる製品に広く使用されています。

吸水量は自重の数百倍にも達し、吸収した水分を漏らさず保持できる点が大きな特徴です。

また、SAP樹脂は吸水速度や保持力、ゲル強度などを調整することで、用途に応じたカスタマイズが可能です。

 

2.  SAP樹脂の効果

SAP樹脂は、吸水性に優れた素材として多くの製品に活用されています。

①高吸水性と保持力

少量で大量の水分を吸収・保持できるため、製品の軽量化やコンパクト化が可能です。液漏れを防ぎ、使用者の快適性向上にも寄与します。

②多用途性

紙おむつ、携帯トイレ、保冷剤など、幅広い分野で活用されており、製品の機能性向上に貢献しています。

③カスタマイズ性

粒径や架橋構造を調整することで、吸水速度やゲル強度などを用途に応じて最適化できます。

 

3. 当社がご紹介できるSAP樹脂メーカー

 

①衛星化学股份有限公司(Satellite Chemical Co., Ltd.)

国籍:中華人民共和国(中国)

用途:衛生品(おむつなど)

特徴:シェールガス由来のエタン・プロパンからオレフィンを製造し、それをもとにアクリル酸、エステル、SAPなどを一貫して製造しております。

従来のナフサ分解法と比較して、原料コストが安価であり、製品の価格競争力に優れている点が特徴です。

 

②青島SOCO新素材株式会社(Qingdao SOCO New Material Co., Ltd.)

国籍:中華人民共和国(中国)

用途:保冷剤を初めとした特殊用途

荷姿対応:パウチ・パックタイプ/20㎏袋/500㎏フレコン/ISOタンクコンテナ

※詳細は取引内容により都度確認が必要となります。

特徴:青島SOCO製SAP樹脂は、優れた吸収性能を特長としており、吸収率の高さが際立っています。

また、小口対応にも柔軟で、年間使用量が少量のお客様に対しても問題なく対応可能です。

さらに、当社では国内複数拠点にSOCO製品の在庫を保有しており、国内在庫体制を整えることで、安定した供給を実現しております。

 

4.青島SOCOが取り扱う主なSAP樹脂製品

阪和興業では、中国 青島SOCO社製のSAP樹脂を展開し、保冷剤や携帯トイレ等の幅広い用途向けに多様なグレードを取り扱っています。

青島SOCO社は2009年設立の専業メーカーで、SAP樹脂の研究から始まった会社のため、品質が良く、他SAPよりも比較的吸収率が高く、添加率を下げることでコストメリットが見込めるという特徴があります。

 

当社が取り扱う主なSAP樹脂製品は以下の通りです:

 

SNN580H:高吸水×高速型

 >> 純水で約430 g/g、3分吸水で約200 g/gを目安とする高い吸水性能と初期吸水速度を備え,

  少量添加でも効果を発揮します。漏水一次固化や保冷剤など、迅速なゲル化が求められる用途に適しています。

SNN813:バランス×保持型

 >> 純水で約400 g/gの吸水に加え、0.7 psi 下の吸水や遠心後の保持率も良好で、ゲルの安定性に優れます。

  長時間の形状保持や止水材など、“吸水後の安定”を重視する用途に適合します。

SNN800F:抗菌・消臭機能型

 >> 抗菌・消臭の機能を付与し、ポータブルトイレをはじめとする衛生用途での採用実績があります。

  臭気対策と吸収固化を同時に求める場面で有効です。

 

SAP樹脂に関するご相談や製品選定のサポートも承っております。

詳細は阪和興業株式会社・化学品部までお気軽にお問い合わせください。

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2025.09.08

脂肪酸エステルとは?

1. 脂肪酸エステルとは?

脂肪酸エステルとは、脂肪酸とアルコールをエステル化反応(脱水反応)によって結合させた有機化合物で、潤滑性・耐熱性・溶剤性に優れた特性を持ちます。

潤滑油基油の中ではGr.5に分類され、金属加工油や機械油、化粧品原料など多様な分野で活用されています。

近年では、環境負荷の低減や塩素系可塑剤からの代替を目的とした用途で注目されており、特に低粘度かつ高引火点という特性を持つグレードは、安全性と加工性能の両立が求められる現場で高く評価されています。

これにより、作業環境の改善や環境規制への対応にも貢献する素材として、脂肪酸エステルの導入が進んでいます。

韓国のKwangWoo社は、脂肪酸エステルの専業メーカーとして1989年に設立され、POSCO向けを中心に国内外へ製品を供給しています。

阪和興業では、KCCブランドとしてKwangWoo社製品を取り扱い、金属加工油業界に向けた環境対応型ソリューションの提案を強化しています。

今後、サステナビリティへの関心の高まりや規制強化に伴い、脂肪酸エステルの需要はさらに拡大することが予想されます。

用途に応じたグレード選定や供給体制の整備が、より重要なテーマとなっていくでしょう。

 

2. 脂肪酸エステルのメリット・デメリット

脂肪酸エステルは、潤滑性・耐熱性・溶剤性に優れ、金属加工油や化粧品原料など多様な用途で活用されています。

特に、低粘度かつ高引火点のグレードは、安全性と加工性能の両立が求められる現場で高く評価されています。

メリットとしては、塩素系可塑剤からの代替が可能であり、環境負荷の低減や作業環境の改善に貢献します。また、植物由来原料を使用することで、サステナビリティにも寄与します。

一方で、デメリットとしては、原料価格の変動によるコスト影響や、既存油剤との相溶性の確認が必要な場合がある点が挙げられます。

導入にあたっては、性能とコストのバランスを見極めることが重要です。

 

3. 当社の取扱い脂肪酸エステル群と取り組み事例

● 取扱い脂肪酸エステル群

阪和興業では、韓国KwangWoo社製の脂肪酸エステルを「KCC」ブランドとして展開し、金属加工油や化粧品原料向けに多様なグレードを取り扱っています。

KwangWoo社は1989年設立の専業メーカーで、POSCO向け油剤の供給を背景に、潤滑油・脂肪酸エステルの製造に特化した技術力と安定供給体制を有しています。

当社が取り扱う主なエステル製品は以下の通りです:

 

KPE-HLD250C:オレイン酸イソトリデシル(触媒)

 >>低粘度・高引火点の特性を持ち、加工油業界で注目されるグレード。現在、他社製品の供給が不安定な中、需要が集中しています。

KPE-HLD250:オレイン酸ネオペンチルグリコール

 >>潤滑性と熱安定性のバランスに優れ、幅広い加工油用途に対応可能です。

KPE-TO50P:トリオレイン酸トリメチロールプロパン

 >>潤滑性に優れ、金属加工油用途に適した高性能エステル。

KPE-N18:ジオレイン酸ネオペンチルグリコール

 >>耐熱性と安定性に優れた構造で、加工油用途に対応。

KPE-IOO:オレイン酸イソオクチル

 >>低粘度で溶剤性が高く、幅広い用途に対応可能。

KPE-SP80:ソルビタンオレイン酸

 >>化粧品原料や界面活性剤用途にも対応。

KPE-MCT810:C8/C10トリグリセリド

 >>低粘度で化粧品や食品分野にも応用可能。

KPE-IOP:パルミチン酸2エチルヘキシル

 >>皮膚刺激性が低く、化粧品や潤滑用途に適したグレード。

 

これらの製品は、国内在庫(東京・名古屋・大阪)にて1ドラムから対応可能で、柔軟な納期対応と安定供給を実現しています。

また、KCC社の工場併設研究所による製品開発・成分分析サポートも可能で、用途に応じた処方提案や技術支援も行っています。

さらに、上記以外のグレードについてもカタログ掲載品やお問い合わせベースでの提供が可能です。

KCC社では新規エステルの開発にも対応しており、特定用途に合わせたカスタム処方のご相談も承っております。既存製品にとどまらず、柔軟な技術対応が可能な点も当社の大きな強みです。

 

● 取り組み事例

原料調達の競争力

 >>KCC社の親会社であるBuhmwoo社が脂肪酸・アルコールなどの原料をメーカーから直接調達しており、ターム契約によりコスト競争力を確保しています。

安定供給体制

 >>韓国浦項での製造に加え、国内にも在庫拠点を持つことで、供給不安が広がったコロナ禍においても安定供給を継続した実績があります。

小口対応の柔軟性

 >>国内在庫をドラム単位で販売しており、1ドラムからの対応が可能です。東京・名古屋・大阪の拠点を活用し、迅速な納品を実現しています。

開発・分析サポート体制

 >>KCC社は工場と研究施設が併設されており、製造から開発、成分分析まで一貫して対応可能です。用途に応じた処方提案や技術支援も行っています。

 

こちらに記載のない脂肪酸エステルのご紹介も可能です。詳細は当社・化学品部までお気軽にお問い合わせください。

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2025.07.31

アミンとは?

1. アミンとは?

アミンとは、アンモニア(NH₃)の水素原子が炭化水素基に置き換わった構造を持つ有機化合物の総称です。

基本的には、1級アミン(1つの炭化水素基)、2級アミン(2つ)、3級アミン(3つ)に分類され、それぞれ異なる反応性や物理的性質を持ちます。

アミンは、医薬品、農薬、界面活性剤、染料、ガス処理剤など、非常に幅広い分野で利用されており、現代の化学産業において欠かせない存在です。

特に工業用途では、アミンは酸性ガス(CO₂やH₂Sなど)の吸収剤として活用されることが多く、天然ガスの精製や炭素回収技術(CCUS)において重要な役割を果たしています。

代表的なアミンとしては、MEA(モノエタノールアミン)、DEA(ジエタノールアミン)、MDEA(メチルジエタノールアミン)などがあり、それぞれ吸収能力や再生効率、腐食性などの特性が異なります。

また、アミンは金属加工油や洗浄剤、化粧品原料としても使用されており、製品の性能向上や環境負荷低減に貢献しています。

 

2. アミンのメリット・デメリット

アミンは多用途にわたる有機化合物であり、産業界において非常に重宝されていますが、その一方で取り扱いには注意が必要な側面もあります。

メリット

1) 高い反応性と選択性

 アミンは酸性ガス(CO₂、H₂Sなど)との反応性が高く、ガス処理や炭素回収において非常に効率的です。

 特にMDEAなどは、H₂Sに対する選択吸収性が高く、再生時のエネルギー消費も抑えられるため、運用コストの削減にもつながります。

2) 多様な用途

 アミンはガス処理剤だけでなく、金属加工油、界面活性剤、医薬品原料、香料抽出など、さまざまな分野で活用されています。

 製品の性能向上や環境対応の観点からも、アミンの導入は有効です。

3) カスタマイズ性

 1級、2級、3級アミンといった構造の違いにより、用途に応じた最適なアミンを選定できる点も大きな利点です。

デメリット

1) 腐食性・毒性のリスク

 一部のアミンは高温下で腐食性を示すことがあり、設備材質の選定や防食対策が必要です。

 また、吸入や皮膚接触による健康リスクもあるため、適切な安全管理が求められます。

2) 環境負荷への配慮

 廃液処理や排ガス中のアミン揮発成分への対応など、環境規制への適合も重要な課題です。

 

3.当社の取扱いアミン群と取り組み事例

● 取扱いアミン

MDEA(メチルジエタノールアミン)

 >>ガス処理、炭素回収(CCUS)、金属加工油・切削油、半導体・液晶分野、香料・抽出溶媒など

MMEA(メチルモノエタノールアミン)

 >>金属加工油、界面活性剤、電着塗装、ガス処理補助剤(MDEAとのブレンドで使用)

MEA(モノエタノールアミン)

 >>洗浄剤、ガス処理、界面活性剤、pH調整剤、金属加工油、農薬など

DEA(ジエタノールアミン)

 >>洗浄剤、ガス処理、界面活性剤、pH調整剤、金属加工油、農薬など

TEA(トリエタノールアミン)

 >>化粧品、パーソナルケア、医薬品、金属加工油、セメントの粉砕助剤など

DCHA(ジシクロヘキシルアミン)

 >>金属加工油、防錆剤、界面活性剤、農薬、ゴム薬品・加硫促進剤など

MIPA(モノイソプロパノールアミン)

 >>洗浄剤、金属加工油、界面活性剤、塗料・ワニスなど

 

● 取り組み事例

INEOS Gas Spec社との総代理店契約締結(MDEA、MMEA)

 >>高品質な製品の安定供給と、技術的なサポート体制を強化。

顧客ニーズに応じたカスタム対応

 >>INEOS Gas Specの技術力を活かし、用途に応じた処方提案や製品調整が可能。

東西拠点での在庫販売・小口対応

 >>納期対応力と柔軟な供給体制により、安定した取引を実現。

高純度・高安定性の製品供給

 >>品質管理体制のもと、信頼性の高いアミン製品を提供。

 

こちらに記載のないアミンのご紹介も可能です。詳細は当社・化学品部までお気軽にお問い合わせください。

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